今注目を集めている、「CX」という言葉をご存知でしょうか。
CXとは、カスタマー・エクスペリエンスの略で、日本語に訳すと顧客体験という意味。
企業が利益を上げるためには、企業目線で作った良い商品やサービスを提供することよりも、商品やサービスによって顧客がどんな体験ができるか、どれだけ価値を見出せるか、が重要になってきているのです。
そこで今回は、CXとは具体的にどんなものなのか、なぜ今注目されているのかをご紹介します。
◆CX(カスタマー・エクスペリエンス)とは?
CXには、顧客体験、顧客体験価値といった意味があります。
マーケティング的には、広告を見る、ウェブサイトに訪問する、商品を購入する、サポートを受けるなど、顧客と企業が接点をもった際に、顧客が感じた価値のことです。
従来、企業は商品やサービスそのものの価値を高めることを重視するという傾向がありました。
しかし、商品やサービスを実際に利用するのは顧客です。
商品やサービスによって、顧客がどんな体験ができるか、どんなことを得られるのか、といった、顧客にとっても価値が重視されるようになっています。
◆なぜ今CXが注目されているのか?
物があふれ価格競争が厳しい昨今において、価格や品質だけで商品やサービスが売れなくなってきています。
企業が利益を上げるためには、顧客満足度が高く、顧客ロイヤリティの高い顧客を多く抱え込まなければなりません。
そして、顧客満足度や顧客ロイヤリティを上げるためには、商品やサービスを利用した顧客が、感動するような体験をし、価値があると判断する必要があります。
実際に、スターバックスや無印良品、auなどが、このCXに焦点を当てたマーケティングを取り入れ、効果を出しています。
◆顧客目線で見るために必要なこと
企業としては「顧客はたくさんの中から商品を選べた方がいいだろう」と考え、商品の種類を増やしたとします。
しかし、顧客としては「種類が多すぎて選びにくい」ということがあるかもしれません。
このように企業目線と顧客目線は違うことがあります。
顧客目線で考えるため必要なのは、顧客が本当に何を求めているのか、実際にどんなことを期待しているのかを知ることです。
さらに、個々によって考え方は違うため、一人ひとりに合わせた商品やサービスを提供できると、より顧客から見た価値が高まるでしょう。
いかがでしたか?物があふれている今だからこそ、商品やサービスによって「顧客が感動するほどの体験」をもたらす必要があります。そして、そのために大切なのは、企業目線ではなく顧客目線です。今一度、自社の商品やサービスを、CXの観点から見直してみてはいかがでしょうか。