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昔ながらの手紙スタイルを楽しもう

スマホでメールが全盛の昨今ですが、だからこそ、たまに受け取る手紙は心に残る贈り物です。郵便受けに誰かがくれた封筒を見つけるのはワクワクするような楽しさがありますが、たまには自分から大切な人への気持ちを届ける手紙を書いてみるのもステキです。魅力的な手紙を書くための基本的なマナーとエチケットをご紹介します。

 

●筆記用具の選び方

丁寧に書いたとしても、えんぴつ書きの文字はあくまでも下書き。そのまま出すのではなく、必ず万年筆やボールペンなどで清書をしてから先方に送ります。また冠婚葬祭などの改まった手紙のときは筆や筆ペンなどを使うのが正式です。慶事のときは濃い墨で、弔事のときは薄墨で書きましょう。

親しい友人への気軽な手紙なら、色つきのペンで楽しく手紙を書くのもOKですが、あくまで基本は黒、ブルーブラック、青のインクです。赤い文字は督促状を意味することがあるので、カジュアルな手紙でも使わないようにします。

 

●文面の書き方

最近、ビジネスの手紙はほとんどが横書きですし、プライベートで書く場合も横書きにする人が少なくありません。ただし日本語の場合、正式な手紙は縦書きが基本です。冠婚葬祭や、重要な内容の手紙は縦書きをするように注意しましょう。

また文面をパソコンで書いて印刷する例も増えています。個人的な手紙の場合、手書き文字のほうが味がありますが、「字が汚いから」という気持ちがストレスになるならパソコンでもOK。ただし文末の署名や封筒の宛先は肉筆で書くようにします。書き損じた場合は新しい便箋に書き直すのが基本ですが、ごく親しい相手なら修正液で直しておく程度でもかまいません。

 

●便箋と封筒の注意

便箋に手紙を書いて1枚で終わってしまったら、何も書いていない便箋を1枚添えるという習慣があります。悪いことが重ならないよう、弔事の手紙は便箋1枚で出すという風習が転じて、一般の手紙は便箋を2枚以上にするという解釈が広まったとされています。これは間違いではありませんが、敢えてそうする必要もありません。

手紙の中身ができたら、あとは封筒です。宛名は書き損じないよう、よく注意しますが、もし失敗してしまったら新しい封筒に書き直します。封をするときは糊を使うのが基本中の基本。封じ目に「〆」や「封」などの文字を書くと、さらに間違いがありません。粘着テープやホッチキスで留めるのはマナー違反です。そして仕上げに記念切手や季節にあった絵柄の切手を使うと、手をかけた手紙という印象が加わります。

 

以上、手紙の基本マナーをご紹介しました。あとは思いを素直に文章にのせて、自分の心を伝えるような手紙を書いて送りましょう。人と人との絆を改めて結ぶきっかけになるかもしれません。